いきなり物騒な話で申し訳ない。でも、これが今の私の本音である。
もう何年も前にタバコもやめた。今はお酒もやめている。健康ブログを書いている人間としては、それなりに真面目に生きているつもりだ。でも、人生の最後にどうしても一本だけ吸いたいものがあるか、と聞かれたら、私は迷わずタバコと答える。バカでしょ?
今回はそんな私が、自衛隊を辞めてから生活が崩壊し、痛風になり、彼女に立て直してもらうまでの話をしようと思う。元自衛官の方、これから辞めようと思っている方には、特に読んでほしい。
自衛隊時代|ラッパで起きて、門限で帰る生活
自衛隊にいた6年間、私の生活は完全に組織に管理されていた。
朝はラッパで叩き起こされる。飯の時間も決まっている。訓練のスケジュールも全部組まれている。外出しても門限がある。文句を言えばキリがない生活だったが、今振り返ると、あれはあれで「考えなくていい生活」だった。
正直、現役の頃はずっと思っていた。「早く辞めて自由になりたい」と。
週末の外出も門限があるから、深夜まで飲むこともできない。飲みに行っても翌朝の起床時間を逆算しなければならない。有給だって好き勝手には取れない。「自由」の二文字は、当時の私にとって夢のような言葉だった。
だから辞めた瞬間、「これで自由だ」と本気で思ったのである。
退職1年目|体に染み付いた自衛隊リズム
ところが、辞めた直後の私は意外なほど「元自衛官」のままだった。
ラッパが鳴らなくても、毎朝きっちり同じ時間に目が覚める。飯の時間も自衛隊時代とほぼ同じ。三食ちゃんと食べて、夜も普通の時間に寝る。体に染み付いたリズムは、思っていた以上に強力だった。
驚くべきことに、この「勝手に目が覚める現象」は辞めてから3年くらい続いた。人間の体って、こんなに規則に順応するのかと自分でも感心したくらいだ。
この頃はまだよかった。体重も60kg、体調も悪くない。「自衛隊時代の習慣が資産になっている」と本気で思っていた。
退職2年目|タガが外れて生活崩壊
問題は2年目に入ったあたりから始まった。
ある日を境に、なんとなくタガが外れた。「別に朝早く起きなくてもいいじゃないか」「昼飯なんて食べたい時に食えばいい」「夜?毎日飲みに行けばいいだろう」。そんな考えが、少しずつ生活を侵食していった。
崩壊後のスケジュール
- 起床:朝10時(酷い時は昼過ぎ)
- 昼飯:15時頃(もはや昼と呼べない)
- 夜:ほぼ毎日、誰かと飲み
- 就寝:深夜〜明け方
飲みに行かない日はほとんどなかった。ちなみに私は昔から一人飲みは絶対しないタイプで、飲む時は必ず誰かと一緒。だから「今日も誰か誘って飲もう」が毎日のルーティンになっていた。
自衛隊時代は門限があったから、どれだけ飲んでもある程度でセーブがかかっていた。それがない今、私は好きなだけビールをがぶ飲みできた。夢に見た「自由」が、目の前にあった。
体重60kgから70kgへ
結果は残酷だった。1年で10kg増量。
自衛隊時代60kgでキープしていた体重が、あっさり70kgまで膨れ上がった。当たり前である。深夜まで飲んで、翌日は昼まで寝て、運動もしない。太らない方がおかしい。
自由は、意外と窮屈だった
体重が増えた以上に、私を苦しめたのはメンタルだった。
あれだけ憧れた「自由」を手に入れたはずなのに、正直しんどかった。何がしんどいって、予定を自分で立てるのが一番しんどかった。
自衛隊時代は、朝起きた瞬間から今日一日の予定が全部決まっていた。何時に集合、何時から訓練、何時に食事。自分の頭で考える必要がなかった。
辞めた後は違う。朝起きて、「さて、今日は何しよう」から始まる。この「何しよう」が積み重なると、じわじわ精神を削ってくる。
睡眠時間も減った。夜遅くまで飲んで、寝る時間も不規則で、質のいい睡眠が取れない。朝10時に起きても、体は全然休まっていない感覚があった。
あれだけ「窮屈だ」と思っていた自衛隊生活のありがたみを、辞めてから初めて実感した瞬間だった。人間はある程度、規則に縛られている方が幸せなのかもしれない。皮肉な話である。
ビールがぶ飲みの代償|痛風になった
そして、崩壊生活の代償は最悪の形で現れた。
痛風の発症である。
ある朝、足の親指の付け根が信じられないほど痛くて目が覚めた。触るだけで激痛。歩くのも困難。病院に行ったら「典型的な痛風発作ですね」と告げられた。
あの頃の私は、毎日ビールを浴びるように飲んで、つまみは唐揚げ、〆はラーメン。今考えれば、痛風製造マシーンのような生活をしていた。因果応報である。
「自由にビールを飲む」という夢の代償が、これだった。
回復期|栄養士の彼女に鍛え直される
この崩壊生活に終止符を打ってくれたのが、当時の彼女だった。
彼女の職業は管理栄養士。私の食生活を見た彼女は、開口一番こう言った。「これ、続けたら死ぬよ」。
そこから徹底的な食事管理が始まった。糖質と脂質の量、プリン体の摂取量、飲み物の選び方、食事の時間帯まで、全部管理された。最初は正直しんどかった。でも、プロに管理されると結果は出るものだ。
体重は70kgから65kgまで戻った。5kg減。
この経験で改めて確信したのは、「酒は太る」というシンプルな事実である。特にビールはヤバい。プリン体も糖質もカロリーも、太る要素が全部詰まっている。今は私自身、お酒を完全にやめている。
元自衛官として、これから辞める人に伝えたいこと
ここまでの話をまとめて、今、自衛隊を辞めようとしている人に伝えたいことがある。
1. 規則正しい生活は「資産」だと思え
自衛隊時代の生活リズムは、間違いなく資産である。辞めた瞬間に「もう自由だ」と全部捨てるのは、貯金を全額使い切るようなもの。少しずつ、大切に崩していく方がいい。
2. 自由には「予定を自分で立てる責任」がついてくる
自由は素晴らしいが、その裏には「全部自分で決めなければいけない」という重い責任がある。この責任に耐える準備をしてから辞めた方がいい。私のように油断すると、あっという間に生活が崩壊する。
3. 酒は本当に太る、そして痛風になる
これはもう、身をもって証明した。毎日ビールがぶ飲みは、絶対にやめておいた方がいい。若さでカバーできるのは、最初の1年くらいである。
4. 誰かに管理してもらうのもアリ
私は結果的に彼女に助けられた。パートナー、家族、友人、誰でもいい。信頼できる人に生活を見てもらうのは、恥ずかしいことではない。自衛隊で管理されてきた人間は、多少の管理があった方がむしろ調子がいい、というのが私の結論である。
最後に|それでも死ぬ前にタバコは吸いたい
お酒もタバコもやめて、規則正しい生活に戻ろうと日々努力している今の私。でも、冒頭に書いた通り、死ぬ前に一本だけタバコを吸いたい気持ちは変わらない。
結局、人間って完璧に「健康」だけでは生きられない生き物なのだと思う。規則正しい生活の価値を知りながら、心のどこかで自由を求め続けている。そのバランスを取りながら生きていくしかない。
自衛隊を辞めた私の、これがリアルな経験談である。同じ道を歩む後輩たちには、私と同じ失敗はしてほしくない。だからこそ、この記事を書いた。
参考になれば幸いである。

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