一年で一番きついのは、盆でも正月でもなく「あの一週間」

建設・現場仕事の話

ゴミの量というのは、一年中同じではない。増える時期がはっきり決まっている。

多い順に並べると、ゴールデンウィーク明け、お盆明け、そして正月明け。この3つが「ゴミの三大ピーク」である。今回はこの中でも一番手強い、年末年始の話をする。

量で比べると、こうなる

普段の量を1とすると、ゴールデンウィーク明けはだいたい2倍。お盆明けもほぼ同じくらいで2倍強前後。そして正月明けが一番多くて、普段の4倍近くになる。

面白いのは、量が一番多いのに、正月明けは一番作業が楽だということだ。理由は単純で、寒い時期はあまり生ゴミが臭わない+重くない。

夏場、特にお盆明けはこれが地獄になる。生ゴミの匂いはもちろんだが、ウジが湧いていることもある。マンションの集積所の扉を開けた瞬間に匂いが襲ってくる。普段はマスクをしないが、お盆明けだけは着ける。それくらいのレベルである。

正月明けは、その心配がほとんどない。寒いのでゴミがあまり傷まないのだ。量は一番多いのに、一番臭くない。これが正月明けの不思議なところである。

クリスマスの後は、段ボールの山

年末年始のゴミには、時期ごとに特徴がある。

まずクリスマスの後。おもちゃの箱、プレゼントの包み、ケーキの箱、そして◯ンタッキーの箱がとにかく多い。「どんだけのチキンを食べるんや~!」と言いたくなるくらいだ。

そしてネット通販の段ボールも大量に出る。◯マゾンの箱だらけの日もあれば、◯天や◯フーが混ざっている日もある。さしずめネット通販まつりである。クリスマス前の駆け込み注文が、そのまま段ボールの山になって返って来ている訳である。

マンションの扉が、開かない

正月明けで一番きついのが、マンションの集積所の扉である。

ゴミが詰まりすぎて、扉自体が開かないことがある。どうやってこんなに詰め込んだのか、テトリス?て言うぐらいつまっている。いまだにどうやったのか訳が分からない。

こうなったら、扉を無理やりこじ開けて、隙間から手を突っ込んで、頭の上からゴミを投げるようにして中のものを引っ張り出していく。ようやく扉が全開になったところで、そこからやっと本格的なゴミ出し作業が始まる。あれは、あれで大変だが普段あまりしないことなので年行事ってことで楽しんでいる自分がいるのも事実だ!

中身はというと、いろんなコンビニや通販のおせちの空き箱、なぜかカビの生えた餅、不燃ゴミで言えばお酒の空き瓶や空き缶がとにかく多い。この時期、一番量が出るのはお酒関係かもしれない。「皆さんお酒がとても好きなのね!」と思ってしまう。あとはなぜかペットボトルも多い。あ~そうか最近はワインもペットボトルで売ってるんだ。なるほどね。

しめ縄と鏡餅は、二週間後にやってくる

正月飾りが出てくるのは、実は正月明けすぐではない。正月が過ぎて二週間ほど経った頃でなのだ。

しめ縄、門松、そして割った鏡餅。鏡餅なんか「食えよ!w」と思うが、カビてしまえば仕方ないのだろう。

この時期は紙オムツの量も尋常ではない。一袋目いっぱいに詰まって出てくる。なにせ1~2週間のオムツの量なので「重いのなんの」ってっそれが何袋もあるのであれだけはキツイよね。

トラップは、隠して出される

ここでひとつ、正直な話をしておく。

お正月の飾り物、特に瓶や陶器のようなものは、燃えるゴミの中にこっそり紛れ込ませて出されることがある。分別のルールでは出せないものを、分からないようにして、燃えるゴミの袋の中に忍ばせるのだ。

トラップと言えばトラップである。

だが、こっちもプロである。袋を持った瞬間の重さや感触、袋の中で立てる音で、だいたい何が入っているか分かる。「俺は騙されないぞ!」とつぶやいている。自慢できることではないが、職業病みたいなものだ。何か違和感がある袋というのは、触った瞬間に分かってしまう。いやな商売だと、時々自分でも思うだが・・・

寒い日は、取っ手が凍る

冬ならではの苦労もある。寒い日は、マンションの集積所の扉の取っ手が凍っていることがある。手袋をはめていても、取っ手から手が離れないことがたまにあるのだ。

例えるなら、野球のバットに滑り止めスプレーを吹きかけすぎて、べたべたになった時の2倍くらいの引っ付き方である。大したことはないが、時間が経つ溶けてくるのではあるが・・・

年末年始は、あまりの寒さに運転手と助手を交代することもある。普段は乗ってばかりの人間が、あえて外に出て走りたくなる。それくらい寒いということだ。

夏より、実は冬の方が楽

夏のゴミと比べると、冬のゴミはカロリーが消費が低い。つまり軽い。水分も少ない。だから同じ量でも、体感としては冬の方が楽なのだ。

量は年で一番多い。だが、匂いも重さもマシ。**一年で一番量が多いのに、一年で一番作業がしやすい週。**それが正月明けという、ちょっと不思議な一週間である。

スケジュールも、この時期だけ狂う

普段は午前中で燃えるゴミの収集が終わるのだが、正月明けだけは間違いなく一日いっぱいかかる。後ろにずれ込んだ分は、そのまま資源ゴミの回収にも影響してくる。正月明けの一週間は、ほぼ毎日、目一杯まで作業が詰まっている。

今日の一句

触るだけ 中身当てるは プロの業

                        ではまた!


※この記事は個人の体験にもとづくもので、収集のルールや運用は自治体によって異なります。

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